近年、古風すぎる名前を指す「シワシワネーム」で悩む若い世代が急増しています。
学校で「おばあちゃんみたい」とからかわれがちです。しかし、芸能界では古風な名前の女優俳優が活躍し、年配の方からの印象も良いという現実もあります。
シワシワネームは本当にひどいのでしょうか。それとも、メリットの方が大きいのでしょうか。具体例とともに、シワシワネームの真実に迫ります。
- キラキラネームよりもひどい?
- シワシワネームのデメリット
- シワシワネームのメリット
- シワシワネームを名付ける親の心理
- ひどいシワシワネーム一覧
シワシワネームはキラキラネームよりもひどい?

シワシワネームとキラキラネームは、それぞれ異なるリスクがあるため、どちらの方がひどいかは一概に言えません。
しかし、シワシワネームで悩む若い世代からは「キラキラネームよりもつらい」という声が多く聞かれています。
シワシワネームの当事者は、「キラキラネームよりマシだよ」という慰めの言葉にも傷ついています。比較すること自体が、シワシワネームをバカにしていると感じるためです。
キラキラネームの場合、「読み方がわからない」「就活で不利になる」などの問題があります。一方、シワシワネームは「年寄りみたい」などいじられやすく、学生時代の悩みになることが多いです。
どちらのネームも、本人にとっては深刻な問題になる可能性があります。
シワシワネームのデメリット

シワシワネームの大きなデメリットは、同級生からのいじりや偏見を持たれやすいことです。特に学生時代において、シワシワネームは大きな悩みになり得ます。
同級生からいじられやすい
学校生活では、同級生から「おばあちゃんみたい」「昔の人みたい」といわれることがあります。男子生徒から年寄り扱いされて傷ついた経験のある女性も少なくありません。
たとえば、節子さんは「火垂るの墓」のキャラクターとして、サダコさんはホラー小説・映画の『リング』に出てくる貞子として、冷やかされることもあります。
年上に見られやすい
シワシワネームの人は、名前だけで実年齢よりも高く見られることがよくあります。若い頃、名前だけ見ておばさんと勘違いされていた経験のある女性も多いです。
電話での予約や書類のやり取りなど、顔が見えない場面では、年齢を上に見られる問題が顕著に現れます。実年齢とのギャップに戸惑いを感じさせてしまう場面も多いかもしれません。
自己肯定感が低くなりやすい
周りからいじられたり、見当違いな偏見を持たれたりすると、自己肯定感の低下につながります。「自分の名前が本当に嫌い」という声も多いです。
名前が原因で、自分に自信を持てなくなる人もいます。小町という名前の女性は、「やまとなでしこのイメージだけど、実際は可愛くない」と、名前と外見のギャップに悩んでいました。
シワシワネームのメリット

シワシワネームには、一生使える安心感や覚えやすさなどのメリットがあります。歳を取るにつれて、古風な名前の良さを実感する人が増えているのも事実です。
正確に名前を読んでもらえる
シワシワネームのメリットは、誰でも正しく読めることです。「碧空(みらん)」「星凛(あかり)」などの難しいキラキラネームと違い、初めてでも間違いなく読んでもらえます。
病院での受付や公的手続きなどの場面では、間違われる心配はありません。読み間違いによるトラブルや説明の手間を省けるのは、日常生活において非常に便利です。
年配者から好印象を持たれやすい
シワシワネームは年配者からの印象が良いです。年配の方からも名前をすぐ覚えてもらえるため、就活や仕事の場面では、年上の方との関係構築が有利に働きます。
古風な名前は「堅実そう」「しっかりしている」などの印象もあり、信頼感を得やすいというメリットもあります。
年齢とともに名前が馴染んでくる
年齢を重ねることで、シワシワネームの良さを実感する人は多いです。特に、30歳を越えてから名前が気にならなくなった人は多くいます。
時代を選ばない名前だからこそ、どの年代でも違和感なく使い続けられるのです。流行に左右されない安定感は、長い人生において大きな価値になります。
シワシワネームを名付ける親の心理

シワシワネームを子どもに名付ける親は、キラキラネームを嫌う傾向があります。近年では、「キラキラネームだけは絶対に付けたくない」という声が増えているのです。
キラキラネームの嫌悪
キラキラネームのような個性的な名前を求める親がいる一方で、「キラキラネームは虐待だ」という世間の声を受けて、古風な名前を選ぶ親が増加しています。
「就活や受験で不利になる」という情報を知り、子どもの将来を考えた結果、あえてシワシワネームを選ぶ親も少なくありません。
祖父母世代の影響
シワシワネームの背景には、祖父母世代の強い影響があることが多いです。母親は名付けたい名前があるにも関わらず、祖母の反対で違う名前になったケースもよくあります。
また、始めから祖父が直接命名したり、祖母がつけた名前をそのまま採用したりするケースも見受けられます。
昔ながらの価値観の重視
シワシワネームを選ぶ親は、流行よりも伝統を重んじる傾向があります。「誰にでもわかりやすく」「時代を選ばない」など、安定性を求める気持ちが強いです。
ただし、子ども自身の気持ちよりも「周りからどう見られるか」を優先してしまう場合もあります。親の価値観だけでなく、子どもの立場も考慮しないといけません。
【具体例】ひどいシワシワネーム一覧

実際にシワシワネームで悩んでいる方々の声をもとに、具体的な名前と特徴をまとめました。決して悪い名前ではありませんが、現代の若い世代には古風すぎると感じられることが多いようです。
名前 | 読み方 | 名前の特徴 |
光代 | みつよ | おじいちゃんおばあちゃんの世代によくある名前で、今の若い人には珍しく感じられてしまいます。 |
米 | よね | 昔の農家のおばあちゃんによくある名前で、現代では非常に珍しく古風な印象を与えます。 |
千代 | ちよ | 江戸時代から使われている伝統的な名前で、現代の同世代には見つけにくい古典的な響きです。 |
梅子 | うめこ | 花の名前に「子」がついた昭和初期に人気だった名前で、今では年配者を連想させやすいです。 |
順子 | じゅんこ | 昭和30~40年代に多かった「子」のつく名前で、現代の22歳には珍しく映ってしまいます。 |
信子 | のぶこ | 古風な漢字の組み合わせで、現代では滅多に見かけない伝統的すぎる名前とされています。 |
花子 | はなこ | 昔から親しまれている古典的な名前で、サザエさんの時代を思わせる昔ながらの響きを持っています。 |
小夜子 | さよこ | 昭和初期に人気だった名前で、現代の若い世代には古めかしく感じられることが多いです。 |
富子 | とみこ | 大正から昭和初期にかけて人気だった名前で、現代では相当古風な印象を与えてしまいます。 |
隆子 | たかこ | 男性的な「隆」という漢字に「子」がついた名前で、現代では珍しい組み合わせとなっています。 |
雅子 | まさこ | 皇后陛下と同じ名前ですが、一般的には昭和世代に多い古風な名前として認識されています。 |
節子 | せつこ | 季節の「節」がついた古典的な名前で、火垂るの墓の印象も相まって古風さが際立ちます。 |
貞子 | さだこ | 非常に古風な漢字の組み合わせで、ホラー映画の連想もあり現代では避けられがちです。 |
初枝 | はつえ | 「初」と「枝」という古風な漢字の組み合わせで、現代では極めて珍しく古風すぎる印象です。 |
桂 | かつら | 植物の名前ですが読み方が「かつら(wig)」と同じで、からかわれやすい特徴があります。 |
秀美 | ひでみ | 昭和40~50年代に人気だった名前で、現代では古めかしく感じられることが多いです。 |
久子 | ひさこ | 「久」という漢字の持つ古風なイメージと「子」の組み合わせで、現代では珍しい名前です。 |
和代 | かずよ | 昭和30~40年代に多かった名前で、現代の若い世代には古臭く感じられやすいです。 |
幸枝 | ゆきえ | 「枝」という漢字が古風で、現代では選ばれにくい昭和の香りがする名前となっています。 |
孝子 | たかこ | 「孝行」を意味する古典的な漢字の組み合わせで、現代では相当古風に感じられます。 |
満子 | みちこ | 「満」という漢字と「子」の組み合わせが古風で、現代では避けられがちな響きです。 |
民子 | たみこ | 昭和初期から中期にかけて人気だった名前で、現代では古めかしい印象を与えてしまいます。 |
桜子 | さくらこ | 花の名前に「子」がついた組み合わせで、古風ながらも美しさはあるものの現代では珍しいです。 |
愛子 | あいこ | 現代でも使われる名前ですが、30歳でも古風に感じられる昭和の雰囲気を持っています。 |
高代 | たかよ | 昭和30~40年代に多かった名前で、現代では同世代に見つけにくい古風な響きです。 |
文 | あや | 一文字で「あや」と読む古風な名前で、現代ではシンプルすぎて古臭く感じられがちです。 |
加代子 | かよこ | 高校生には珍しすぎる古風な名前で、同世代からは年寄りっぽいと言われやすいです。 |
徳子 | のりこ | 古典的な徳を表す漢字の組み合わせで、現代では相当古風な印象を与える名前です。 |
文子 | ふみこ | 昭和初期から中期に人気だった「文」に「子」がついた古典的すぎる名前となっています。 |
小町 | こまち | 小野小町を連想させる古典的な名前で、現代では美人でないとからかわれやすい特徴があります。 |
【まとめ】ひどいシワシワネーム

シワシワネームの問題は、単純に「ひどい」で片付けられるものではありません。
同級生からのいじりや年上っぽく見られがちなどのデメリットがある一方で、正確に読んでもらえる安心感や年配者から好印象などのメリットもあります。
もしあなたがシワシワネームで悩んでいるなら、同じ境遇の仲間がたくさんいることを知ってください。
そして年齢を重ねるにつれて、その名前の良さを実感する日が必ず来ます。名前ではなく、あなた自身が輝ける未来を信じて、前向きに歩んでいきましょう。