ゲームのユーザー名を本名にしている人を見かけますが、危険じゃないの?
今回は、ゲームで本名を利用する場合の危険性から注意点を紹介します。
- ゲームのユーザー名を本名にする人の割合
- ゲームで使う名前を本名にする危険性
- ゲームの名前が個人情報に該当する可能性
- ゲームの名前に本名を使ったら捕まるリスク
- ゲームの名前で本名を使用する際の注意点
- ゲームの名前を本名以外にするメリット
ゲームにおける本名の使い方を間違えると、個人情報の流出や他プレイヤーとのトラブルに発展する可能性があるため、ゲームを始める前に理解しておきましょう。
ゲームのユーザー名を本名にする人はどれくらいいる?

ゲームのユーザー名に本名を使用するプレイヤーは、全体の約1割ほどいます。
ゲーム業界で実施された調査データによると、本名よりもハンドルネームを使用するプレイヤーが多いです。
本名でゲームをプレイする理由として最も多いのは、「覚えやすいから」という意見でした。他には、「新しい名前を考えるのが面倒だから」「ゲームに没入できるから」などの意見もありました。
一方、オンラインゲームでは本名を使っているプレイヤーの割合がさらに少なくなります。全世界の知らない人と繋がれるオンラインゲームでは、個人情報がバレないようにするため、本名とは全く関係ない名前をつけるプレイヤーが多いです。
年齢層別で見ると、10代から20代は本名を使用するプレイヤーが多く、30代以上になると大幅に減少します。年齢が上になるほど本名を使わなくなるのは、プライバシー意識の違いが影響しているかもしれません。
ゲームで使う名前を本名にするのは危険?

ゲームのユーザー名を本名にすると、個人情報の漏洩や他プレイヤーとのトラブルに発展するリスクがあります。ゲームで本名を使用する危険性は、下記で詳しく解説します。
個人情報の漏洩
本名をゲームのユーザー名として利用すると、他のプレイヤーに個人を特定される可能性があります。特に、SNSと連携しているゲームでは、本名から実際のプロフィールまで辿られる危険性が高いです。
悪意のあるユーザーによって、自分の住所や学校、職場などの情報まで特定されることも否定できません。ゲームシステムに不具合があった場合も、本名が漏洩する可能性があります。
他プレイヤーからの嫌がらせ
オンラインゲームでは、プレイヤー同士のトラブルが発生することがあります。本名を知られていると、ゲーム内だけでなく現実世界での嫌がらせ行為に発展する場合もあるのです。
実際に、ゲーム内でのトラブルが、現実世界のトラブルになってしまった事例はいくつも報告されています。女性プレイヤーへのストーキング行為や、自宅への嫌がらせ行為など様々です。
就職活動への影響
ゲーム内での発言や行動がGoogleの検索結果上に表示され、就職活動で落とされる可能性があります。
企業の採用担当者が、応募者の名前を検索することは珍しくありません。その際に、ゲーム内での発言やトラブルが掲示板や口コミサイトにまとめられていると、悪い印象を与えてしまいます。
ゲームの名前は個人情報に該当する?

ゲームのユーザー名が個人情報に該当するかどうかは、名前の内容によって変わります。
本名の場合は個人情報に該当する
個人情報保護法では、個人情報を「生存する個人に関する情報であって、特定の個人を識別できるもの」と定義しています。つまり、ゲームのユーザー名が本名である場合、個人情報に該当します。
ハンドルネームの場合は個人情報に該当しない
ゲームのユーザー名がハンドルネームの場合、名前単体では個人を特定できないため、基本的には個人情報に該当しません。ただし、他の情報と組み合わせることで個人が特定できる場合は、個人情報として扱われる可能性もあります。
個人情報の取り扱いについて
ゲーム会社はプレイヤーの個人情報を適切に管理しないといけません。プレイヤーが本名を使用している場合、情報の取り扱いには特に注意しています。
多くのゲーム会社では、プライバシーポリシーとして、個人情報の取り扱いについて詳しく説明しています。ゲームをプレイする前に、必ず確認しておきましょう。
ゲームの名前に本名を使ったら捕まる?

ゲームのユーザー名に本名を使用することで、捕まることはありません。
日本の法律においては、ゲーム内で本名を使用することを禁止する規定はないです。プレイヤーには名前を自由に選択する権利があるため、ユーザー名が本名だからといって法的な処罰を受けることはありません。
ただし、各ゲームには利用規約が設定されており、名前に関するルールが定められている場合があります。例えば、以下のような名前は禁止されていることが多いです。
- 他人の名前を騙る行為
- 有名人の名前を無断使用
- 不適切な表現を含む名前
- 運営会社や公式を騙る名前
ゲームで本名を使用する際の注意点としては、他人の名前を勝手に使ってゲームプレイする『なりすまし行為』です。
なりすまし行為は、詐欺罪や名誉毀損罪に該当する可能性があります。他人の本名は絶対に使わず、自分自身の本名のみを使用しましょう。
ゲームの名前で本名を使用する際の注意点

ゲームで本名を使用する場合、プライバシー保護と安全対策を最優先に考える必要があります。その他、気をつけるべき点は下記の通りです。
プライバシー設定の制限
ゲームのユーザー名として本名を使用する前に、必ずプライバシー設定を確認しましょう。
多くのゲームでは、プロフィールの公開範囲を制限できる機能があります。フレンドのみに公開する設定や、検索結果に表示されない設定をすることで、不特定多数のプレイヤーに本名を知られるリスクを減らすことが可能です。
特に、SNS連携機能を利用している場合は、本名が自動的に表示される可能性があります。連携設定を見直し、必要最小限の情報のみを共有するよう設定しましょう。
ゲーム内での行動に注意
ゲームで本名を使用している場合、ゲーム内での発言や行動には細心の注意が必要です。不適切な発言やマナー違反は、現実世界でのトラブルに発展する可能性があります。
特にチャット機能を使用するゲームでは、個人情報を含む内容は書かないように心がけてください。
住所や学校名、職場などの情報は絶対に公開してはいけません。何気ない会話の中でも、個人を特定できる情報が漏れる危険性があります。
定期的な設定の見直し
定期的にプレイバシー設定を確認し、以前まではなかった情報公開が行われていないかチェックしましょう。
ゲームのアップデートにより、プライバシー設定が変更される場合があります。新機能が追加された際は、その機能の設定も忘れずに確認することが大切です。
ゲームの名前を本名以外にするメリット

ゲームのユーザー名にハンドルネームを使用することで、個人情報の漏洩リスクを減らすことが可能です。他にも多くのメリットがあるため、下記で解説します。
プライバシー保護の強化
ゲームのユーザー名をハンドルネームにすることで、個人情報の漏洩リスクを大幅に軽減できます。他のプレイヤーから個人を特定される危険性がないため、純粋にゲームを楽しめるはずです。
オンラインでもオフラインでも、嫌がらせから身を守ることにもつながります。ゲーム世界と現実世界をしっかり切り分けることで、日常生活でトラブルが起こる可能性を最小限に抑えることが可能です。
ゲームの楽しさ倍増
ゲームのユーザー名を本名以外にすることで、理想のキャラクターを演じる楽しさが味わえます。たとえばRPGゲームでは、キャラクターの世界観に合った名前をつけることで、よりゲームに没入できるはずです。
他プレイヤーとの繋がりもできやすくなる点も、ユーザー名を本名以外にする大きなメリットです。印象的なハンドルネームは、他のプレイヤーに覚えてもらいやすく、ゲーム内でのコミュニケーションに発展しやすくなります。
仕事や就活のリスク回避
ゲームのユーザー名をハンドルネームにすれば、就職活動や職場での評価を下げるリスクを避けられます。採用担当者が応募者の名前で検索した際に、ゲーム内での自分の情報が表示される心配はありません。
特に、重要な役職や立場の方にとっては、プライベートなゲームと仕事を分けることは重要です。ゲームをするなら、本名以外の名前を使用して、降格するリスクを減らしておきましょう。
オンラインゲームで本名を聞いてくる人がいたら、どうすべき?

オンラインゲームで他のプレイヤーから本名を聞かれた場合、断ることが最も安全な対応方法です。具体的な対処法は、下記で解説します。
はっきりと断る
ゲーム内で本名を聞かれたら、「本名は教えることはできない」とはっきりと伝えましょう。
曖昧な返答をすると、相手が諦めずに何度も聞いてくる可能性があります。丁寧でありながらも、毅然とした態度で断ることが重要です。
本名を教えない理由は、詳しく説明する必要はありません。「個人情報なので」「誰にも教えていないので」など、簡単な理由で十分です。長々と説明すると、相手に言い訳の隙を与えてしまう恐れがあります。
相手の目的で判断する
本名を聞いてくる理由によって、対応方法を変えても良いです。特に明確な理由がないのであれば、「本名ではなくて、ユーザー名で呼んでください」と伝えれば、理解してもらえます。
ただ、しつこく本名を聞いてきたり、他の個人情報も聞こうとしてくる場合は要注意です。個人情報を不正利用される可能性が高いため、そのプレイヤーからは距離を置いてください。
運営への報告も検討する
断っても相手が本名をしつこく聞いてきたり、嫌がらせをしてくる場合は、ゲームの運営に報告しましょう。多くのゲームでは、プレイヤーの個人情報を無理に聞き出そうとする行為を禁止しています。
スクショやチャットログを残しておくと、運営への報告時に証拠として役立ちます。具体的な証拠があることで、運営側も早急に対処しやすいです。
ブロック機能やミュート機能を活用することも忘れないでください。不快な相手とは関わりを断つことで、快適にゲームを楽しめます。
eスポーツ選手が本名を使わない理由

eスポーツ選手には本名を公開していない人も多いですが、なぜなのでしょうか。本名で活動していない理由について、順を追って解説します。
プレイヤーネームを利用する背景
eスポーツ選手がプレイヤーネームを使用するルーツは、オンラインゲームにあります。インターネットが普及した社会では、オンラインでの活動において、身バレを防ぐためにハンドルネームが用いられてきました。
オンラインゲームも同様に、匿名での活動が一般的であり、そこで使用されるゲームIDが『プレイヤーネーム』として定着しました。当初、オンラインゲームの大会はネット上での完結がメインでしたが、eスポーツの発展に伴い、決勝大会がオフラインで開催され、選手が顔出しする機会も増えました。
しかし、それまでに培われたプレイヤーネームが、選手のアイデンティティとして確立されていたため、顔出し後もプレイヤーネームを使い続けられています。
一般的なeスポーツのイメージ
eスポーツが国際的なスポーツ大会に競技として採用されるなど、一般スポーツとしての地位を確立しつつある中で、プレイヤーネームの使用が他のスポーツとの違いとして、認識され始めました。
サッカーや陸上競技など他の競技選手が本名を名乗る中で、eスポーツ選手がプレイヤーネームを使うことに違和感を覚える人が増えたのです。プロレスやプロボクシングなど、かつてのリアルスポーツにもリングネームという文化はありましたが、現在ではほとんど廃れており、本名での活動が主流となっています。
eスポーツもスポーツの国際舞台へ進出するにつれて、このプレイヤーネームの習慣が浮いた存在として捉えられるようになりました。
本名で活動する選手も増えている
現在、多くのeスポーツトップ選手の中には、本名を開示しているケースが増えてきています。
匿名性を維持するという初期の目的から変化し、より社会的な活動としての側面が強まっていることを示唆しています。メディア出演時には、本名が紹介されることもあります。
それでもなお多くの選手がプレイヤーネームを使い続けるのには、これまでeスポーツを応援してきたファンに対する配慮が、大きな理由として挙げられます。急な呼び名の変更は、長年のファンに混乱を招く可能性があるため、選手のアイデンティティとして定着したプレイヤーネームを維持しているのです。
しかし、競技大会の種目に選ばれたタイトルの日本代表選手が本名を公表しているなど、eスポーツ界は徐々に本名使用の方向へと移行する兆しを見せています。
【まとめ】ゲームで使う名前を本名にする危険性

この記事では、ゲームにおいて本名を使用する際の危険性や具体的な対処法まで解説しました。
ゲームの名前は本名ではなくハンドルネームを使用して、個人情報の保護に配慮することが大切です。ゲームの利用規約を確認し、安全にゲームを楽しむようにしましょう。
もしゲームで使うハンドルネームが決まっていない方は、他の記事で名前の作成方法やおすすめの名前候補を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。