ゲームのハンドルネームに、好きなマンガのキャラクター名を使いたいと思っても、著作権のことが気になりませんか？
この記事では、ゲームでのキャラクター名の著作権について、わかりやすく解説していきます。
- ゲームでマンガキャラの名前を使うと著作権侵害になる？
- ゲームで著作権侵害になるケースとは？
- マンガキャラの名前は著作権でどこまで保護される？
- ゲームの著作権はどこまで保護される？
安心してゲームするための参考にしてください。
ゲームでマンガキャラの名前を使うと著作権侵害になる？
マンガキャラの名前をゲームのハンドルネームとして使っても、基本的に著作権侵害にはなりません。
多くのゲーマーが疑問に思っていますが、実はキャラの名前だけでは著作権の対象にならないのが一般的です。
著作権法では、キャラクターの表現が保護されます。具体的には、キャラクターの見た目や設定、ストーリーでの役割などが該当します。
しかし、名前そのものは単なる題号として扱われ、著作権の保護範囲外となることが多いです。
たとえば、人気マンガの主人公と同じ名前をゲームキャラに付けても問題ありません。ただし、キャラクターと密接に結びつくような独特な名前の場合は注意が必要です。
また、商標登録されている名前については別の話になります。商標権は著作権とは異なる権利で、名前やロゴなどが保護対象となるためです。
実際のところ、多くのゲームで既存の作品と同じ名前のキャラクターが登場していますが、法的な問題になったケースはほとんどありません。
つまり、キャラの名前だけでは著作権侵害にならないことを裏付けています。
ゲームでマンガキャラの名前を使って著作権侵害になるケース
マンガキャラの名前だけでは著作権侵害になりませんが、名前と他の要素が組み合わさると侵害のリスクが高まります。
著作権侵害になりやすいケースを詳しく解説しますが、単に「名前を使ったから著作権侵害」というわけではないことは理解しておいてください。
著作権侵害になりやすいパターン
ゲームでマンガキャラの名前を使用する際、名前以外に「外見」や「設定」が同じ場合に、著作権侵害のリスクがあります。
人気マンガの主人公と同じ名前で、髪型や服装も似せたキャラクターをゲームに登場させると、著作権侵害と判断される可能性があります。名前だけでなく、キャラクターの表現全体を模倣していると判断されるためです。
また、マンガキャラと同じ名前で、同じような特殊能力や設定があると、著作権侵害と判断される可能性があります。
グレーゾーンの判断基準
著作権侵害かどうかの判断が微妙な場合は、専門家に相談することをおすすめします。
「Ken」や「May」のように一般的な名前であれば、まず問題になることはありません。しかし、作品独自の造語や、その作品でしか使われないような名前は注意が必要です。
ゲームでマンガキャラの名前を使用する際は、名前単体ではなく、複数の要素が組み合わさることで侵害リスクが高まることを理解しておきましょう。
著作権侵害にならないための対策
ゲームでマンガキャラの名前を使用したい場合、あまりにも有名で独特な名前は避けることをおすすめします。
たとえば、「ピカチュウ」や「ドラえもん」のような作品を象徴する名前は使用を控えましょう。
アニメやマンガキャラの名前は著作権でどこまで保護される？
アニメやマンガキャラクターの名前単体だと、ほとんどの場合は著作権で保護されません。
著作権が保護するのは「創作的表現」です。キャラクターでいえば、外見や性格の設定、セリフ回しなどが該当します。
一方、名前は識別のための記号的な役割が強く、創作性が認められにくいのが現状です。
ただし、以下のような場合は注意してください。
- オリジナリティの高い名前
- キャラの世界観と密接に関連した名前
- 作品のイメージと強く結びついた名前
また、キャラクター名が商標登録されているケースもあります。その場合、商標権による保護を受けるため、商業利用では注意が必要です。
実務的には、名前よりもキャラの外見や設定をそのまま流用する方がリスクが高いといえます。
著作権侵害になるかどうか判断するためには、著作権と商標権の違いをしっかり理解しておきましょう。
ゲームの名前が保護される商標権と著作権について
ゲームの名前は著作権ではほぼ保護されず、商標権で保護されるのが一般的です。著作権と商標権の違いについて、法的根拠をもとに詳しく説明します。
著作権法における名前の扱い
著作権法第2条第1項第1号では、著作物を「思想又は感情を創作的に表現したものであって、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するもの」と定義しています。
つまり、単純な名前やタイトルは「創作的表現」とはみなされません。
文化庁の見解でも、短いフレーズや単語は原則として著作権の対象外とされています。
たとえば、「ドラクエ」や「ポケモン」といったゲームの名前は、著作権では保護されていないのです。
ただし、例外的に著作権が認められるケースもあります。創作性のあるタイトルや名前は、著作権の対象となる可能性が高いです。
商標権における名前の扱い
商標権はゲームの名前を保護します。商標法第3条では「自己の業務に係る商品又は役務について使用する商標」について、商標登録を受けることができると規定されています。
実際に多くのゲーム会社が、ゲームのタイトルを商標として登録しています。たとえば、「スーパーマリオ」や「ファイナルファンタジー」なども全て商標登録済みです。
商標権の特徴は、以下の通りになります。
- 指定商品・役務の範囲内で独占的な使用権を得られる
- 更新により半永久的に権利を維持できる
- 類似する商標の使用も禁止できる
ゲームの著作権はどこまで保護される？
ゲームは多くの要素が著作権で保護されています。
ゲームには様々な創作要素が含まれているため、シンプルではありません。主な保護対象は以下の通りです。
- プログラム著作権（ゲームのソースコードやシステムなど）
- 映像・音響著作権（キャラクターグラフィックや背景画像、BGMなど）
- 文章著作権（ストーリーやセリフ、説明文など）
一方、保護されない要素もあります。
- ゲームのタイトル（商標権で保護される場合あり）
- 基本的なゲームルール
- 操作方法やインターフェースの概念
前述の通り、キャラクター名は基本的に保護されません。名前単体では創作性が認められにくいためです。
ゲーム利用者にとって重要なのは、どの要素が保護され、どの要素が自由に使えるかを理解することです。特に、二次創作や実況配信を行う際には、著作権の知識が役立ちます。
【まとめ】ゲームでマンガキャラの名前を使っても著作権侵害にならない
ゲームでマンガキャラクターの名前をハンドルネームに使用することは、基本的に著作権侵害にはあたりません。名前そのものは著作権の保護対象外とされているためです。
しかし、完全に問題がないわけではありません。商標登録されている名前やなりすましには、別の法的リスクがあります。
また、ゲーム運営会社の利用規約で禁止されている場合もあるため、事前確認が重要です。
最も安全なのは、オリジナルの名前を考案することです。どうしてもマンガキャラクターの名前を使いたい場合は、少しアレンジを加えることをおすすめします。
法的トラブルや規約違反を避けて、安心してゲームをプレイできるようにしましょう。