プロ作家が実践する創作キャラの名付け方!魅力的な名前の命名テクニックを公開

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創作でキャラクターの名前がなかなか決まらず、悩んでいませんか?なんとなく付けた名前では、読者の記憶に残らず、作品の魅力も半減してしまいます。

本記事では、プロ作家が実践する名付けテクニックを解説します。日本人キャラから外国人、人外キャラまで、あらゆるタイプの名付け方を網羅しました。

「覚えやすく印象に残り、キャラの個性を引き立てる名前」を付けるコツを学べば、あなたの作品はもっと魅力的になるはずです。

  • 名付けの基本的な考え方
  • 日本人キャラの名付け方
  • 外国人キャラの名付け方
  • 人外キャラの名付け方
  • 名前決めでこだわるべきポイント
  • 実名を使う際に注意すべき点
  • プロ作家が実践する名付けテク

創作で名前を付ける際の基本的な考え方

創作で名前を付ける際の基本的な考え方

創作における名前は、キャラクターの第一印象を決める重要な要素です。1つの作品で主人公の名前は最低でも100回以上は言うため、読者が飽きず違和感のない名前を選ぶ必要があります。

名前=キャラの存在価値

名前がなければ、読者はキャラクターを正確に把握できません。物語の中で、登場人物の名前が何回も出てきます。長編作品なら、主役級の名前を呼ぶ回数は100回以上になるはずです。

エンディングまで、読者はその名前と向き合い続けます。だからこそ、飽きさせない工夫が必要です。キャラの役割や性格にぴったり合った名前を探してください。

名前を見ただけで、大体の人物像が浮かび上がる名前が理想です。単に「耳ざわりがいいから」という安易な理由で決めてはいけません。読者に不親切であり、書き手としては良くないです。

名前で登場人物の差別化

複数のキャラクターが登場する作品では、名前でキャラを区別できることが重要です。「太郎」「次郎」「士郎」では、読者も誰が誰だか混乱してしまいます。

文字数や音の響きに変化を付けましょう。「佐藤健」と「佐藤健太郎」では、印象が全然違います。視覚的にも聴覚的にも、しっかり違いを作ることが大切です。

似た音の名前が並ぶと、読者は混同してしまいます。「サトシ」「サトル」「サトミ」では区別がつきにくいため、音の構成を変えて、はっきりとした個性を出してください。

名前とキャラ設定の一致

性格や外見の特徴を名前で暗示できます。苗字が「氷室」ならクールで冷静な印象に、「春日」なら明るく温かみのある雰囲気が伝わるはずです。

漢字の意味を活用すると、キャラクター性が際立ちます。「蒼太」なら青空のような広い心を持つイメージです。「楓」という名前には、秋の美しさや儚さが感じられます。

作中でキャラクターにどう生きてほしいか考えてください。我が子へ名付けるような想いで、キャラの名前も表現するのです。名前には、作者の願望が自然と表れます。

時代を反映させた名前

各時代で人気の名前を知ることで、リアリティが増します。1980年代は「愛」「翔」「大輔」「裕子」などが流行しました。2000年代以降は「颯」「結」「葵」「凛」などの名前が人気です。

時代設定と名前が一致していないと、読者の没入感を損なってしまいます。明治時代に「キラ」という名前が登場したら、違和感がありますよね。当時、実際に使われていた名前を参考にしましょう。

特にキラキラネームの扱いは、慎重にならないといけません。コメディ作品なら良いですが、シリアスな作品ではおすすめしません。作品の雰囲気を壊さない名前を選んでください。

創作で日本人キャラの名前を考える方法

創作で日本人キャラの名前を考える方法

日本人キャラの名前は、時代設定と年齢層に合わせて選ぶのが基本です。現代の高校生と江戸時代の武士では、ふさわしい名前が全く異なります。

時代に合わせる

現代を舞台にした作品なら、人気の名前ランキングを参考にしましょう。昭和を描くなら「太郎」「花子」「一郎」など、古風な名前が自然です。

時代小説を書くなら、当時の名付けの慣習を調べてください。江戸時代の町人には、「〇〇兵衛」「〇〇助」が多く使われました。武士階級なら「〇〇之介」「〇〇右衛門」などの名前が一般的です。

明治から大正にかけては、漢字一文字の名前が流行しました。「誠」「勇」「静」「光」など、シンプルな名前が好まれたのです。当時の名前をしっかり調査しておくことで、物語の説得力も増します。

地域性を反映させる

地域の特色を名前に反映することで、リアリティが増します。沖縄を舞台にするなら、「比嘉」「新垣」「宮城」などの苗字が自然です。東北地方なら「佐藤」「高橋」「鈴木」が多く見られます。

方言や地域文化も名前に影響します。京都なら「はん」を付けた愛称が使われます。「お花はん」「お鈴はん」などの呼び方は、京都らしさを演出することが可能です。

実在する苗字を使う場合は、検索して確認してください。ただし、実在の人物と被らないように十分注意しましょう。

漢字の意味から考える

願いや想いを込めた名前は、キャラクターに深みを出せます。「翔」は大空を飛ぶイメージから、自由で活発な印象です。「凛」は凛とした美しさを表し、芯の強い女性像が浮かびます。

自然に関連する漢字は、日本人の名前として定番です。「桜」「楓」「蓮」「柚」など、四季折々の美しさが感じられます。色を表す「蒼」「朱」「碧」も、個性的で印象に残りやすいです。

ポジティブな意味のある漢字もおすすめです。「優」「愛」「希」「光」などの前向きな文字は、好感度が高まります。文字面の視覚的な印象も考慮してください。

実在する難読名字を使う

難読名字を使うと、字面のインパクトが生まれます。「竈門」「栗花落」「不死川」「甘露寺」などは、実在する珍しい名字です。現代劇だけでなく、架空の世界でも使えます。

珍しい名字は、読者の記憶に残りやすいという点もメリットの1つです。ただし、読みにくすぎると、悪い印象を持たれる可能性があります。読み方を振るなど、読者への配慮を忘れないでください。

実在の名字を使う際は、必ず検索で確認しましょう。有名人と同姓同名にならないよう注意が必要です。トラブルを避けるため、慎重に選んでください。

創作で外国人キャラの名前を考える方法

創作で外国人キャラの名前を考える方法

外国人キャラの名前は、出身国の文化を理解することが大切です。国によって、名前の構造や人気の名前が大きく異なります。

英語圏の名付け方

アメリカやイギリスでは、ファーストネームとラストネームの組み合わせが基本です。

「MichaelJohnson」「EmmaSmith」のように、シンプルで覚えやすい名前が多く見られます。ミドルネームを持つ人も多いため、設定に加えると本格的になります。

聖書由来の名前は、英語圏で非常に多いです。「John」「Mary」「David」「Sarah」などは定番中の定番といえます。現代的な名前なら、「Liam」「Olivia」「Noah」「Ava」が人気です。

愛称文化も、英語圏の特徴の1つです。「Elizabeth」は「Liz」「Beth」「Lizzy」など、複数の呼び方があります。「William」なら「Bill」「Will」「Billy」と、親しみを込めた呼び方ができるのです。

ヨーロッパ各国の名付け方

フランス人の名前は、上品で音楽的な響きが特徴です。「Pierre」「Marie」「Jean」「Sophie」など、柔らかい音が多く使われます。苗字も「Dubois」「Martin」「Bernard」などが一般的です。

ドイツ人の名前は、力強く堂々とした印象があります。「Friedrich」「Hans」「Gretchen」「Heidi」などが代表的です。苗字は「Müller」「Schmidt」「Schneider」など、職業由来のものが多く見られます。

イタリア人の名前は母音で終わるものが多く、陽気な雰囲気があります。「Giovanni」「Maria」「Antonio」「Francesca」などが人気です。語尾の「o」「a」「i」が、イタリアらしさを演出します。

架空の国の名付け方

ファンタジー世界の名前は、現実の言語をベースにアレンジします。

北欧神話風なら、「Thor」「Freya」「Odin」などの名前が参考になるはずです。ケルト風なら、「Aiden」「Niamh」「Cillian」など、独特の響きを持つ名前が使えます。

音の組み合わせで新しい名前を生み出すのも、1つの方法です。「Zara」「Kaelen」「Theron」のように、発音しやすい名前にしましょう。母音と子音のバランスを考えると、自然な響きになります。

世界観に合わせて名付けルールを決めておくと、名前に統一感が出ます。砂漠の国なら「〇〇al」で終わる名前、森の国なら「〇〇en」で終わる名前、のような感じです。読者が種族や出身地を区別しやすくなります。

外国語からの名付け方

フランス語やスペイン語、ドイツ語などの外国語から言葉を探しましょう。

ラテン語やギリシャ語などの古典語も、名前として魅力的な選択肢の1つです。「美味」を意味するスペイン語「ガスト」のように、意味から探す方法もあります。

ギリシャ語は、神々と英雄の物語を生み出した歴史ある言語です。「Athena」「Iris」など、精神性を備えた単語がたくさんあります。ただし、すでに使用頻度が高い神々の名は避けた方が良いです。

ラテン語の「Meraki」のように、語感が美しい単語から選ぶのも名付け方法の1つです。辞書やネットコンテンツから、作品イメージに合う言葉を見つけ出しましょう。

文化的背景からの名付け方

宗教的な意味を持つ名前は、キャラクターの背景を示します。

イスラム圏なら「Muhammad」「Fatima」「Ali」「Aisha」が一般的です。ユダヤ系なら「Isaac」「Rebecca」「Jacob」「Rachel」などがよく使われます。

移民二世・三世のキャラクターなら、両方の文化を混ぜた名前も面白いです。「KenjiSmith」「MariaTanaka」のように、異なる文化が融合した名前は、現代社会の多様性を表現できます。

貴族階級のキャラクターには、称号や爵位を付けるのもおすすめです。「LordEdward」「LadyCatherine」などの呼び方で、身分の高さを演出できます。時代や階級に応じた適切な敬称を調べてください。

創作で人外キャラの名前を考える方法

創作で人外キャラの名前を考える方法

人外キャラの名前は、種族の特性を表現する重要な要素です。人間とは違う命名の発想が、世界観の深みを生み出します。

ファンタジー種族の名付け方

エルフの名前には、美しい響きを持たせましょう。「Legolas」「Galadriel」「Arwen」など、長母音が多いのが特徴です。「〇〇iel」「〇〇wen」「〇〇as」などの語尾が、エルフらしさを演出します。

ドワーフの名前は、硬く力強い音を使うのが定番です。「Gimli」「Thorin」「Balin」のように、子音が重なる名前が似合います。「th」「gr」「br」などの音で、頑丈で勇敢なイメージを作れます。

ドラゴンには、長い名前を付けるのがおすすめです。「Smaug」「Alduin」「Bahamut」など、恐怖を感じさせる響きがぴったりです。古代語風の音を組み合わせて、神秘的な雰囲気を出しましょう。

神話や伝承からの名付け方

ギリシャ神話には、魅力的な名前がたくさんあります。「Apollo」「Athena」「Hermes」「Artemis」など、神々の名前は印象的です。半神や英雄の名前も、キャラクターに神々しさを与えてくれます。

怪物の名前もおすすめです。「テュポーン」はギリシャ神話で最強と評される最大クラスの怪物。「ギガンテス」はゼウスに戦いを挑んだ絶大な力を持つ巨人になります。

日本の神話や妖怪からヒントを得るのも、方法の1つです。「天照」「須佐之男」「九尾」「鬼」など、和風の世界観に最適です。神社や自然信仰に関連する名前も、独特の雰囲気を出せます。

動物や自然からの名付け方

動物の特徴を名前に反映させると、見た目や性格が伝わりやすくなります。

狼のキャラクターなら「Fang」「Shadow」「Luna」などの名前が似合います。鳥類なら「Sky」「Wing」「Talon」など、飛翔をイメージさせる言葉がピッタリです。

自然関連の名前は、神秘的な印象を与えます。「Storm」「Blaze」「Frost」「Thunder」など、属性を表す名前も人気です。精霊や元素の化身なら、直接的な名前がふさわしいです。

宝石や鉱物の名前も、人外キャラに向いています。「Onyx」「Jade」「Ruby」「Obsidian」など、硬質で美しいイメージです。ゴーレムや岩石系のモンスターに合います。

造語での名付け方

複数の言語の要素を組み合わせて、新しい名前を作りましょう。

ラテン語の接頭辞「Auri」と「fex」で「Aurifex」になる感じです。言葉の意味を調べながら組み合わせると、深みのある名前になります。

音の印象から逆算して名前を作るのも、1つの手法です。柔らかい存在なら「ma」「na」「la」などの優しい音を使いましょう。危険な存在なら「zar」「krux」「vex」など、鋭い音がおすすめです。

ネガティブワードをアレンジして造語を作る方法もあります。「sly」を「slyer」に、「vile」を「vide」に変える感じです。雰囲気で造語にすれば、オリジナリティのある名前を生み出せます。

創作の名前決めでこだわるべきポイント

創作の名前決めでこだわるべきポイント

名前に込めた意味や由来によって、キャラクターに深みを出すことが可能です。ここでは、より魅力的な名前を生み出すためのポイントを解説します。

名前に意味を持たせる

漢字の意味を活用すると、キャラクター性を際立たせることが可能です。「蒼太」なら青空のような広い心を持つイメージ、「楓」という名前には秋の美しさや儚さが感じられます。

花言葉や宝石の意味から名前を考えるのも素敵です。「スミレ」は謙虚さと誠実さを象徴します。「琥珀」は時の流れや記憶という意味があります。

由来をしっかり考えておくと、作者自身もキャラクターへの愛着が深まるはずです。設定資料に名前の由来を書き留めておくと、後で役立ちます。

音韻を意識する

濁音が多い名前は、力強く荒々しい印象を与えることが可能です。「ガンドウ」「ザンギ」のような濁音は、戦士や悪役に向いています。一方で、清音中心の名前は、優しく繊細なイメージです。

子音と母音のバランスを取ることで、呼びやすさが決まります。「カナタ」は子音と母音が交互に並び、リズミカルです。声に出して何度も読んでみて、違和感がないか確かめましょう。

母音の配列にも意図を込めるのは、プロの技です。「アイウエオ」の中で、「ア」は明るく開放的、「イ」は鋭く知的、「ウ」は落ち着いた重厚感を演出できます。

視覚的な印象を大切にする

画数が多すぎると、視覚的に重たい印象になります。「鬱」や「薔薇」のような難しい漢字は避けましょう。どうしても使いたい場合は、読み仮名を振ってください。

怖い印象を抱いてしまう漢字もあります。「鬼」「狐」「蛭」「毒」「闇」「魔」などは、直感的に不気味な文字です。敵役や悪役に使えば、登場シーンで読者に強烈な悪印象を植えつけられます。

文字を見ただけで実物を連想してしまう漢字もあります。「蛾」「蛇」「蛙」などは、見た瞬間に生き物を想起するはずです。文字面の持つ力を理解して、効果的に使いましょう。

あだ名も考えておく

親しい関係性を表現するには、あだ名が欠かせません。「翔太」なら「ショー」、「美咲」なら「みーちゃん」などの特別な呼び方です。最初から愛称を想定しておくと、会話シーンが書きやすくなります。

あだ名を使うと、キャラクターの特性も表現できます。「鉄人」というあだ名なら、頑丈で強い印象が伝わりますよね。略語を活用して、ひと味違う個性を際立たせましょう。

外国人キャラクターなら、略称の付け方にも注意が必要です。「Elizabeth」は「Liz」や「Beth」など複数の愛称があります。どの愛称を使うかで、キャラクターの人間関係や性格が表現できます。

実在する人物名を使う際に注意すべき点

実在する人物名を使う際に注意すべき点

創作で実在の人物名を使うことは、法的リスクを伴う可能性があります。トラブルを避けるために、必ず守るべきルールを確認しましょう。

大前提、実在の人物と同姓同名は避ける

実在する人と全く同じ名前を使うと、名誉毀損のリスクがあります。特に、作中のキャラクターが犯罪者や悪役の場合は要注意です。本人や関係者から訴えられる可能性もあります。

有名人の名前は可能な限り避けてください。珍しそうな名前でも、地域や業界で知られた人物がいるかもしれません。念のため、ネットで検索して確認する習慣を付けましょう。

商業出版の場合、編集者がチェックしてくれることもあります。それでも、作者自身が最初の段階で配慮しておくべきです。

オマージュとパクリをはっきりさせる

オマージュ元が何か、はっきりわかるように名づけてください。中途半端なオマージュは誤解を招きます。「パクリ」と言われてしまわないよう、オマージュ元への愛と尊敬を込めて名づけましょう。

有名な例でいうと、名探偵コナンは、実在する人物からオマージュして名付けた方法です。「江戸川コナン=江戸川乱歩+コナン・ドイル」のように、元ネタがはっきりわかります。

歴史上の著名人や偉人の名前を引用するのも、一つの方法です。ただし、子孫や関係団体がある場合、抗議を受ける可能性があります。キャラクター設定が本人のイメージを損なわないよう配慮しましょう。

コンプライアンスに配慮する

現代において倫理観に欠けると捉えられる微妙な表現は、問題になるリスクがあります。多様化の時代を迎え、差別とハラスメント防止に関するコンプライアンスがますます厳しくなっているのです。

受け手によって、意味が本来意図するものとは変わってしまうこともあります。国や言語の違いから、悪い意味として解釈されるリスクがあるため、細心の注意を払いましょう。

性別にとらわれない考え方が広まり、呼称の使い方が見直されています。「くん」は男性、「さん」は女性など、使い分けには慎重にならないといけません。あからさまな表現には配慮してください。

「もし自分とは立場の違う人が読んだら」という意識を持ちましょう。怪しいと感じた表現については、必ず調べてください。

フィクションであることを明示する

作品の冒頭に「この物語はフィクションです」と明記しましょう。「実在の人物・団体とは関係ありません」という文言も添えてください。

法的リスクを完全に回避できるわけではありませんが、一言加えるだけで予防策になります。

時代設定や舞台を架空のものにするのも、1つの手段です。「この物語は架空の都市を舞台にしています」と一言断りを入れれば、現実との区別が明確になります。

創作の自由と他人への敬意、両方のバランスを保ちましょう。細心の注意を払って表現したつもりでも、読者に誤解されるリスクがあることを念頭に置いてください。

プロ作家が実践する名付けテクニック集

プロ作家が実践する名付けテクニック集

プロの作家は、名前を単なる記号ではなく、物語を語る重要な要素として扱います。読者の記憶に残り、作品の世界観を広げる名前には、共通の法則があるのです。

対比を使った名前作り

ライバル同士の名前に対照性を持たせる手法があります。「光」と「影」、「炎」と「氷」のように、正反対の要素を組み込むのです。

音の長さで対比を作る方法もあります。主人公が「ケン」のような短い名前なら、ライバルは「バーソロミュー」のように長くします。キャラクターの性格の違いが、名前の長さで際立つのです。

硬軟の対比も面白い効果を生みます。「鉄也」と「柚希」では、漢字の印象が全く異なりますよね。男性的な名前と女性的な名前を並べることで、関係性が引き立ちます。

和洋折衷の対比は、現代作品で使いやすい技法です。「佐藤蓮」と「エミリー・ブラッド」のように、文化の違いを名前で表現できます。特に、国際色のある作品では有効な手段です。

伏線を張った名前作り

名前に物語の核心をほのめかすプロの技があります。将来のことを意味する言葉を名前に織り込んで、運命を予告するテクニックです。ただし、あまりに露骨だとネタバレになるため、さりげなさが重要です。

外国語や古語から意味をつける方法もおすすめです。「Morte」はイタリア語で「死」を意味しますが、日本人の読者はほとんど気づきません。作品を読み返した時に「なるほど」と思わせる仕掛けになります。

アナグラム(文字の入れ替え)で別の意味を隠すのもありです。「カイト」を並べ替えると「トカイ」、つまり「都会」。謎解き要素のある作品では、読者を楽しませる遊び心になります。

数字や記号を暗号のように使う作家もいます。「29」を「肉」と読ませるような語呂合わせです。SF作品やミステリー作品では、名前自体が謎の一部になることもあります。

敵役や悪役の名前作り

主人公と敵対する人物に凄そうな名前を付ければ、読者に強烈な印象を植えつけられます。ネガティブな意味の英単語をアレンジして造語を作るのも、1つの方法です。

「dread(恐怖)」「fury(憤怒)」「rage(暴威)」など、語感と音感がいいネガティブな単語を造語にすれば、オリジナリティのある名前を作れます。

「デビル」「サタン」「デーモン」など、悪の象徴をアレンジするのもおすすめです。

怖い印象を抱いてしまう漢字を使った苗字も、迫力があります。「九鬼」「怒木」「血矢」「毒島」など、実在する姓でも凄みを出せます。敵役や悪役は下の名前ではなく、姓で表記するのがポイントです。

特殊な読み方の名前作り

初見で読めない、現実ではありえないような読みの名前にする方法もあります。「夜神月(ヤガミライト)」のように、当て字を使って特殊な読み方をさせます。

メリットは、何と言っても唯一無二のインパクトある名前にしやすいこと。キャラの名前を一発で覚えてもらいやすいです。

「DEATH NOTE」の場合、犯罪者のキャラが多いため、あえて現実にいないような名前を多くつけたそうです。作品の世界観やコンセプトに合わせて、特殊な読み方を採用するのも一つの手法といえます。

ただし、読みにくすぎると読者が混乱する可能性もあります。振り仮名をつけるなど、読者への配慮を忘れないでください。

あえて名前を付けないテク

本名不明だからイニシャルで呼ぶ設定もおすすめです。設定上「名前を明かしてはいけない」「キャラ自身も自分の名前を知らない」などのパターンがあります。

有名作品でいうと、フランケンシュタインもあえて名前を設定していません。「人造生物で名前がない」「神のような存在だから」という理由が考えられます。

本名不明なこと自体がトリックになるパターンもあります。推理もので、「アイと名乗っているのはAのはずだが、実はBだった」という展開です。

場合によっては、「通称」と「本当の名前」の2種類を考える必要があることも覚えておきましょう。

【まとめ】創作キャラの名前の付け方

【まとめ】創作キャラの名前の付け方

創作における名前は、単なる記号ではなくキャラクターの存在そのものです。音の響きや漢字の意味、時代背景など、あらゆる要素を考慮することで、読者の記憶に残る魅力的な名前になります。

日本人キャラなら時代と地域性を、外国人キャラなら出身国の命名ルールを、人外キャラなら種族の特性を反映させましょう。

プロ作家が実践する音韻の法則、対比の技法、伏線の仕掛け方などを活用すれば、名前だけで物語を語ることも可能です。

ただし、実在の人物名の使用には十分な注意が必要です。コンプライアンスを意識し、読者への配慮を忘れないでください。

名付けに正解はありませんが、キャラクターへの愛情と読者への敬意を込めて丁寧に考えることが大切です。本記事で紹介したテクニックを参考に、あなたの作品に命を吹き込む素敵な名前を生み出してください。

  • この記事を書いた人

なまえねむ

ゲームキャラに変な名前をつけたり、人にあだ名をつけて一人で楽しむのが趣味の変態

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